Shopifyでメルマガを始めるとき、最初に決めたいのは「どのアプリが高機能か」よりも、「誰に、何を、どのくらいの頻度で届けたいか」です。
新商品やセールを定期的に案内するのか、登録後や購入後のメールを自動化するのかによって、必要な機能と費用は変わります。
この記事では、Shopify Messaging(旧Shopify Email)、Omnisend、Klaviyoの3サービスを比較します。無料枠や課金の仕組み、日本語対応、運用したい施策から、自分のストアに合う方法を考えていきましょう。
Shopifyのメルマガは、配信目的と運用体制で選ぶ
3サービスは、配信したい内容と運用体制から候補を絞れます。
| やりたいこと・運用体制 | 最初に検討したいサービス |
|---|---|
| 新商品やセールを定期配信したい。日本語の管理画面で費用を抑えて始めたい | Shopify Messaging |
| 英語の管理画面を扱え、登録フォームから購入後の自動配信まで整えたい | Omnisend |
| 顧客属性や行動に応じて配信を分け、テストと分析を継続したい | Klaviyo |
購読者が多いからといって、すぐに高度なサービスへ移行する必要はありません。定期的な一斉配信が中心なら、まずShopify Messagingで必要な施策と費用を確認する方法があります。
一方、細かな配信条件や継続的な改善が必要なら、OmnisendやKlaviyoも比較対象になります。
Shopifyで送れるメルマガと、自動配信の違い
メルマガには、新商品・再入荷・セール・読み物などをまとめて届ける定期配信があります。これに加えて、登録や購入などの行動をきっかけに送る自動配信も活用できます。
たとえば、登録直後のウェルカムメール、購入後のフォローメール、チェックアウトを途中で離れた人への案内です。Shopify Messagingにも、自動化のテンプレートが用意されています。
なお、注文確認や発送通知は、販促目的のメルマガとは用途が異なります。
また、購入者や会員のメールアドレスを持っていることと、メルマガ配信への同意を得ていることは別です。 配信対象は購読同意を確認し、解除済みの顧客などを除外して管理します。
3サービスの料金・機能・日本語対応を比較
Shopify Emailは、現在「Shopify Messaging」という名称で案内されています。本記事では、Messagingのメール機能を比較対象にします。
無料枠と課金の仕組み
| 比較項目 | Shopify Messaging | Omnisend | Klaviyo |
|---|---|---|---|
| メールの無料枠 | 月10,000通 | 月500通・250連絡先へのリーチ | 月500通・最大250 active profiles |
| 有料利用の起点 | 無料枠を超えた送信分 | Standardは通常月16米ドルから | Emailは月20米ドルから |
| 主な課金基準 | メール送信通数 | 課金対象連絡先数と送信枠 | active profilesと送信枠 |
| 確認したい点 | 自動配信を含む月間通数 | 非購読者を含む課金対象人数 | 購読者数と課金対象数の違い |
Shopify Messagingの無料枠はBasic・Grow・Advanced・Plusが対象です。通常の少量超過では、1,000通あたり1米ドルが追加されます。Shopify本体の利用料金は別途必要です。Shopify公式料金

OmnisendのStandardは、500連絡先・月6,000通で通常月16米ドルからです。期間限定割引の金額と、継続時の通常料金を分けて確認しましょう。Omnisend公式料金

Klaviyoの無料枠は最大250 active profiles・月500通で、有料Emailプランは251〜500連絡先で月20米ドルからと案内されています。Klaviyo公式料金

「登録者数」だけでは費用を比較できない
月間送信数は、配信人数と回数を掛け合わせて考えます。たとえば500人に月4回送ると、合計2,000通です。
各社の課金対象人数が500人と一致し、ほかの自動配信や追加機能を利用しない場合、参考費用は次のようになります。
| 500人に月4回、合計2,000通を配信 | 参考費用 |
|---|---|
| Shopify Messaging | メール追加料金0米ドル |
| Omnisend | Standard通常月16米ドルから |
| Klaviyo | Email月20米ドルから |
上記は公開料金に基づく試算です。税・割引・為替の影響やShopify本体料金は含みません。
Omnisendでは購読者以外も課金対象に含まれる場合があります。Klaviyoのactive profilesも、メルマガ購読者数と必ずしも一致しません。見積もりでは、実際の課金対象人数と、自動配信を含む総送信数を確認してください。
日本語対応は、管理画面と顧客向け表示を分けて確認する
| 確認項目 | Shopify Messaging | Omnisend | Klaviyo |
|---|---|---|---|
| 管理画面の対応言語 | 日本語の掲載あり | 英語の掲載 | 日本語は未対応の掲載 |
| 顧客向け表示で確認する箇所 | 本文・差し込み・解除画面 | 本文に加え、既定ブロックやフォーム | 本文・フォーム・同意/解除画面 |
管理画面の言語は、各サービスのApp Store掲載に基づきます。
Omnisendでは日本語本文を手入力できますが、既定ブロックの自動翻訳対象に日本語は含まれていません。本文だけでなく、ボタンやフッターなども確認する必要があります。Omnisendの言語・翻訳仕様
日本語の管理画面があることと、日本語の直接サポートが受けられることも別です。サポート言語が必須条件なら、契約前に対応範囲を確認しましょう。
Shopify Messaging・Omnisend・Klaviyoは、どんな人に向いている?
Shopify Messaging:定期配信から始めたい人

Shopify Messagingは、日本語の管理画面と月10,000通の無料枠を重視するストアの第一候補です。商品や顧客データを利用してメールを作成でき、基本的な自動化も用意されています。
新商品のお知らせやセール案内から始めるなら、まず必要な配信を作れるか確認するとよいでしょう。
料金面では、通常の自動配信も無料枠に算入されます。ただし、チェックアウト離脱オートメーションは無料枠の対象外で、常に無料と案内されています。カート離脱や閲覧離脱まで一律に無料と考えないようにしましょう。
必要な配信条件や分析を実現できず、手作業が増えてきたときが、ほかのサービスを比較するタイミングです。
Omnisend:登録から購入後までの自動配信を整えたい人

Omnisendは、登録フォーム、ウェルカムメール、離脱時の案内、購入後のフォローなど、EC向けの施策をまとめて整えたい場合の候補です。
件名・差出人・本文のA/Bテストは全プランで利用できます。メールの内容を比較して改善したいストアにも検討余地があります。
判断のポイントは、英語の管理画面を扱えるか、顧客向け表示を日本語に整える作業を継続できるかです。
無料枠は月500通なので、定期配信に自動配信を追加する場合は、合計通数も見積もっておきましょう。
Shopifyでの具体的な使い方や料金、無料プランの条件を詳しく知りたい方は、Omnisendとは?Shopifyでの使い方・料金・無料プランを解説をご覧ください。
Klaviyo:顧客データを使って配信と改善を細かく行いたい人

Klaviyoは、Shopifyの注文情報や顧客属性などを活用し、対象者や行動に応じて施策を分けたい場合の候補です。フロー内のメッセージや分岐経路のA/Bテストにも対応しています。
導入判断では、機能を使って分析・改善する担当者がいるかを考えましょう。配信条件を細かく作れても、設定や結果を見直す時間が取れなければ、活用が進まない可能性があります。
また、予測分析には、有効な注文を持つ顧客500人以上、180日以上の注文履歴などの条件があります。導入直後からすべての店舗で使える機能ではありません。Klaviyoの予測分析の条件
高度な機能の数だけでなく、現在のデータ量と運用体制に合っているかを確認してください。
Shopifyでメルマガを始める基本の流れ
1.配信目的・対象者・頻度を決める
最初は「購読に同意した人へ、新商品を月2回紹介する」など、具体的な配信を一つ決めます。
そのうえで、配信人数と頻度から通数を計算し、ウェルカムメールなどの自動配信分も見積もります。
2.購読同意と登録導線を確認する
登録フォームや購入時の導線で購読者を集め、同意状態を管理します。既存の顧客データを利用する場合も、購読同意を確認してください。Shopifyの購読者リスト管理
3.送信元とメール本文を準備する
差出人名、返信先、送信元ドメインを確認し、必要な認証設定を行います。Shopifyでは送信元メールの認証に関する手順が案内されています。Shopifyの送信元メール設定
本文は、伝える内容を絞り、商品を見る・特集を読むなど、読者に取ってほしい行動を明確にします。
4.テストしてから配信する
配信前は、次の点を確認しましょう。
- スマートフォンで本文や画像が読みやすいか
- 商品リンクやボタンの移動先が正しいか
- 名前などの差し込みが空欄にならないか
- 配信対象と除外対象が意図どおりか
- 配信停止の導線があるか
- 予約時刻とタイムゾーンが合っているか
本配信の前にテストメールを送り、表示やリンク先、配信設定を確認しましょう。
Shopifyのメルマガでよくある疑問
無料で始められますか?
メール機能には無料枠があります。ただし、Shopify Messagingの月10,000通無料は対象のShopify有料プランで利用する条件です。Shopifyストア自体を無料で運営できるという意味ではありません。
また、Shopifyの無料試用やPause and Buildでは、購読者への本配信に制限があります。Shopify Messagingの利用条件
Shopify EmailとShopify Messagingは別サービスですか?
Shopify Emailは現在、Shopify Messagingとして案内されています。古い記事で使い方を調べる際は、名称や管理画面の経路、料金が現行情報と一致するか確認しましょう。
最初からKlaviyoを選ぶべきですか?
必要な施策と運用体制によります。定期配信が中心なら、Shopify Messagingから検討できます。顧客属性や行動に応じた配信、継続的なテスト・分析が必要なら、Klaviyoを比較する理由が明確になります。
まずは「毎月どのメールを送り、誰が結果を確認するか」を決め、その運用を続けられるサービスを選びましょう。
※この記事は2026年09月時点の内容です。今後のアップデートやShopifyの仕様変更等により、記事の内容が古くなってしまう可能性があります。


